ヴィンテージがいいのは。

このボロボロのLEVI’Sのジーンズ、元々古いのにもうかれこれ10年履いている。
501SタイプBIG Eトップボタン裏8。
こういうものってディティールが凄く大切。
表だけなぞっても絶対に同じものはできない。

ヴィンテージがいいのは、誰がどれだけ努力しても越えられない”時間”というものを経てることなのかも。
Aged加工とかあるけど、どっかの国王も、どんな富豪も、時間を戻すことはできないしね。

こちらでのものづくりも落ち着いてきて、やっとやりたいことができてきた。
今進めているのは地雷撤去を行うアキラ氏やそのチームの若いリーダーと進めている地雷の金属破片を利用したプロジェクト。
よくあるアクセサリーなどは繊細なことができる女性に任せるとして、ウチはもう少し違うことをやってみようと思う。
後々webやITも絡めて色々とやりたいことがあるけど、形になるまでまだまだ時間がかかる。

他にも伝統影絵のスバエクを使ったものや、カンボジア内戦やベトナム戦争時代の軍モノのポンチョライナー(パラシュート生地や寝袋)、ミリタリーウェアを使ったリメイク製品など諸々。

イメージは古着のスーベニアJKT。
スーベニアJKTは戦争や駐屯から帰還した兵士がご当地のお土産として持ち帰る刺繍が入ったJKTのこと。
スカジャンが有名だけど、朝鮮戦争やベトナム戦争、アラスカのものなどいろんな種類がある。

ベトジャンはベトナム戦争時アメリカ軍がパラシュートを破って作ったジャケットのことで、国の地図とメッセージの刺繍が入っている。ZIPPOなんかもある。

ぼくが好きなのは
「FIGHTER BY DAY
LOVER BY NIGHT
DRUNKARD BY CHOICE
READY TO FIGHT

昼は戦士
夜は恋人
そんで時々酔っ払い
戦う準備はできている」

「WHEN I DIE I AM GOING TO HEAVEN
BECAUSE I’VE ALREADY BEEN TO HELL

死んだらきっと天国に行ける
だってもうこれ以上の地獄なんてないから」

戦争という深刻な状況で生まれるある意味メタ的な視点で描かれた自虐的なブラックユーモアとか、当時の兵士の心境を窺い知ることができる。

当時の生地が手に入る場所を見つけたけど、タイの刺繍機械を使ったサンプルは刺繍が綺麗すぎてダメだった。

当時のような古い刺繍の機械を使ってある意味いい感じにチープな刺繍でカンボジアの地図とメッセージを入れてみたい。

“モノ”を売るのではなく、音楽や小説のように、人の記憶のような形のない”情報”を詰め込んだものづくりをしたい。

デバイスやインターフェースがどんどんいらなくなる中で、間のモノをすっ飛ばしてダイレクトに伝わるようなものづくり。

地雷なんてもうない論、支援なんてもういらない論色々あるし、自分としてもどちらの意見も持っている。
要る所には要るし、要らない所には要らない。としか言えない。

でも、もしそうなら、自分の目の前の毎日命かけて地雷撤去してる男達のことをどう説明していいかわからんし、そういう人たちを知ってしまった以上できることはやりたい。
大きな財団みたいに寄付できるほどお金はないからスキルで寄与したいし、アイデアやクリエイティビティで勝負したい。
お金がなくてもできることはたくさんある。

色々やってるとテレビの取材の話もいくつか来たけど、いい加減なもんだなと思った。
僕たちはその一瞬だけでなく、これから一生かけてずっと関わっていく。

批判も探りも潰しも色々ある、粛々とやるしかない。
新しい仲間も増えたし、同じような志を持ってる人も沢山いるようだし。

いつも結果だけポンっと何かに載せたり載せなかったりだけど、そこに至る過程とか、思いとかはちゃんと表に出さなきゃダメだなと思った。いいように使われて終わる。

備忘録的に。支離滅裂な殴り書き。
たまに吐き出して思考の整理が必要。
DJIの新しいちっちゃいドローン欲しい。

 


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